八幡山(はちまんやま) 新町通三条下ル

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 石清水八幡宮(いわしみずはちまんぐう:京都府八幡市)を勧請して町会所の庭に祀った八幡宮を,山の上に祀る。八幡さんへの信仰が盛んだったため,八坂さんの祭にも登場するようになったのではないかと言われる。

 山に安置されている社殿は,江戸時代後期の天明年間(1781-1788)に制作されたもので総金箔。
 正面にある朱塗りの鳥居の笠木の上には,八幡さんのシンボルである白鳩が二羽,向かい合って留まっており,この木彫胡粉彩色の鳩は左甚五郎の作と言われる。
 欄縁の「飛鶴」の彫金は,天保年間の工芸家,河原林秀興の作品。

 水引は,1986(昭和61)年に新調されたチョン・スクヒャン原画による「十長生(=不老長寿のこと)図」刺繍と,1994(平成6)年に復元新調された「変り魚子地鳥獣文様」で,一年おきに掛け替えられる。
 古水引は,金地花鳥仙園図唐繍。

 前懸は,元禄3年(1690)に寄進されたものを1987(昭和62)年に復元新調した「慶寿群仙図」。
 見送は,「日輪双鳳人物文様」綴錦と,「藍地雲龍文様蝦夷錦」。

 山の保存庫には江戸期の画家・海北友雪(かいほうゆうせつ,1598-1677)による紙本金地着色(しほんきんじちゃくしょく)祇園祭礼図屏風が所蔵されており,京都市指定有形文化財に指定されている。
 宵山にはこの屏風が公開されるほか,夜泣き封じのお守りである鳩笛や鳩の土鈴が授与される。八幡山は御朱印の数も多いので,コレクションが楽しめる。


こんなところにも鳩

 


 

雨の巡行


雨の四条通を行く八幡山。貴重な懸装品はシートに保護される。

 


 

新町通の巡行


町会所へ入る八幡山

↓ 町会所へ帰ると,あっという間に片づけられ,最後の北観音山が前を通る頃には,この通り,裸になっている。

宵山の風景 | 写真集



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